1/9「ドッグイヤー」

    人にとって「わからない」状態は耐え難いことだが、何かを学ぶことは「わからない」ことと向かい合い、付き合っていくことである。

    学習から利益を得られる人は、何度でもこの「わからない」に飛び込んでいける人、そうすることで「わからない」について耐性を身に付けた人だ。

    そして実は「わからない」状態に対する耐性は、自分で考えることの副産物でもある。誰かの完成された思考を追いかけるのではなく、自身で物事を考えてみれば「わからない」状態に陥るのはよくあることだからだ。

「正解探し」が大好きな(意地悪な言い方をすれば正解から外れるのが怖い)学習者は、ここでつまずく。彼らは、例えばドリルのような反復練習を好む。こうした学習法は、努力を費やせば費やした分だけ、確実に結果が得られるからだ。しかし考えることには、そうした保証はない。

読書猿『独学大全―絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』ダイヤモンド社p.639~p.640

 

    昨年末から読み進めている『独学大全』もいよいよ佳境に入ってきた。けっこうわたし自身がやって実践しているようなことも書いてあったりして独学について再認識したりすることもあれば、図書館の活用法なんかは目からウロコで、こうした初めて得た知識もあり今後に活用できそうで非常に役立ちそうな内容がてんこ盛りである。

    そんな『独学大全』に載っていなかった読書法で、わたしがさいきん利用しているのが、ドッグイヤー(本のページのはしを折ること)である。この本は読み込みたいという時に便利で、角を折ると楽しくてどんどん読みたくなるし、使い込むから気にせず持ち運ぶようになるし、折ったところをすぐに読み返せるから記憶が定着しやすい。『夏目漱石全集』も『独学大全』もドッグイヤーをしながら読んでいる(冒頭の引用も折ったページから)。

    と言いつつ、わたしもほとんどの本はもったいなくて折れない。将来古本屋をやりたいから本は財産とも思っているので。でもこのドッグイヤーしておいた本は、どうせ売れないし自分だけの本と思うから読み返しやすいのは事実で、中身が明らかに他の本より情報として入りやすい。これはけっこう自分の中では発見だった。

    初めてドッグイヤーに興味を持ったのはたしか『本の逆襲』だったと思う。それから『読書の日記』でドッグイヤーしながら読んでいるのを知り真似したくなり、とどめは中村文則がどこかのインタビューで、ページを折りながら読んだ小説を再読した時に、前回はここを折ったけど間違ってる、今ならここを注目していると考えながら折る!みたいな話をしていて、これは再読に使えるとわたしは確信した。

    本は読んだ直後に感想言ったり書いたりするのはさほどむずかしくない。そうじゃなくて時間が経ったあとにどれだけ自分の中に残ってるかが大切で、べつに残ってなくてもいいけれどその時に再読したくなるか再読できるか。それはつまり読書を通して、過去の自分と今の自分の比較できるということでもある。ドッグイヤーはその再読の助けになるのだ。

    ページの折り方は人それぞれだと思うが、わたしの場合、ちょっと気になるくらいの文章があれば折ることにしている。ぜったいに覚えておきたい文章はそもそも自分にとって必要だから覚えているし、探し出すことが比較的容易いが、ちょっと興味があるくらいのものは本当に探し出すのが大変だからだ。

    本がもったいなくてページを折れない読者はふせん紙を貼ったりするのだろうが、もしよかったら試しにやってみてほしい。わたしのように、あたらしい発見があるかもわからない。

 

    昨日、テレビを観ていたらCoCo壱でカレーをトッピングしまくっている番組があり、昼はCoCo壱に行った。辛さアップやポークカレーのルーをビーフカレーのルーに変更するのに、料金がかかるのがもったいない気がしたので今までやったことがなかったのだけれど、奮発して3辛のビーフカレーにささみカツとほうれん草をトッピングしてみた。とてもおいしかった。妻はそんなにカレーが好きな印象がなかったのだが、ハマりそうだと言っていて久しぶりに行ってよかった。

    明日は歯医者、美容室、免許の更新、それから海に行って絵を描く写真を撮る予定。やることたくさんあるので、今日はもう少しだけ読書するつもりだ。