1/27「雑貨」

    昨年発売された国内作家の本でいちばん好きだったのが、『雑貨の終わり』だった。西荻窪の雑貨屋FALLの店主、三品輝起の本。そのまえに作家デビュー作の『すべての雑貨』を読んでいたが、たしか半身浴しながら読み始め夢中になってしまい、なかなか風呂から出られなかった記憶がある。どちらの本もよく読み返している。雑貨について思考する短めの随筆が数多く並んでいるのでちょっとした時間の合間に読むにも向いている。わたしの場合、こうして何度も何度も繰り返し読むのは詩歌ばかりだから、こういう本は珍しい。いつか本屋をやってみたいと思っているわたしにとって個人経営の話は興味があるわけだが、それよりも、おそらく、このひとの文章が肌に合うんだろう。ことばのひとつひとつが的確で気持ちよく、ゆるすぎず、かたずきもしない、わたしの考える理想の文体がここにはある。それなら真似してみたくなりそうなものだが、不思議なもので好きだからこそこういう文章は読者として読めてればいいな、という心持ちになる。つぎつぎとあたらしい本を読み漁りたい時に読むと、焦らずに好きな本を再読する時間を大切にしようとも思う。いまこうして日々、どんどん読書をして日記を書いているが、けっしてこなすだけの作業みたいな読書にはしたくない。

    近いうちにFALLにもまた行きたかった。