6/3「ZINE」

   きょうはずっとZINEのことを考えていた。ZINEの定義については『野中モモの「ZINE」小さなわたしのメディアを作る』の序文に詳しく書かれてある。例えば〈冊子のかたちをしていることが多いが、紙1枚だけの新聞・ビラのようなものも、もっと複雑で変わった形態を手作りしたものもある。〉や〈企画・制作から流通まで、それぞれの専門職による分業体制が整っている商業出版に対し、ジンは作者が読者に届けるまでのあらゆる作業に関与する。〉などいろいろな項目がある。

     いろいろ踏まえたうえで、わたしの中では、ZINEとは〈軽くて薄い極めて個人的につくられた本〉くらいの感じだ。

     ZINEは自由度が高いだけに個性を出しやすいが、一方で商業出版のような本としての安心感や安定感には欠けるかもしれない。しかし、それを補ってあまりある情熱がある。それは『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』、通称、クソパンのページをめくれば一目瞭然である。薄い一冊の中にこれでもかというくらい「クソ」や「パンク」という言葉が散りばめられた本書はエネルギーに満ちあふれているが、その一方で本への愛のあるまなざしはとてもあたたかい。商業主義とはかけ離れた情熱でつくられたからこその名著だと思う。わたしは昨年、こうしたZINEやZINEに関する本をたくさん読み、それを吸収し咀嚼したうえで『読書のおとも』というZINEをつくった。商業出版ではまずありえない50ページ程度の本というより冊子といったほうが適切な一冊を。大好きな文学と、DIY精神で楽しんでZINE作りをかけあわせたつもりである。純粋に自分が読んでみたいと思った書き手の方に声をかけ寄稿してもらった。そうして集めたら、かなり変なものができあがった。読んでもらえたらとてもうれしい。

    本の世界にはZINEやリトルプレスでしかできない表現方法もある。そこを信じてやってるし、やっていく。